カラオケで何曲も歌っていると、声がすぐに枯れてしまう。。そんな経験、ありませんか?
ライブでパフォーマンスしていると、声がすぐ裏返ったり、カサついた声質になってしまったり、歌っていて苦しくなってしまったり。。そんな経験、ありませんか?
それはもしかすると、実声の出し方に課題があるのかもしれません。
正しい発声方法を学ぶことで、良い響きを保ちながら効果的に歌うことができます。
そこでこの記事では、チェストボイスとは何か、正しい発声方法と良い響きを得るための2つのコツについて詳しく解説します。
特に、駆け出しヴォーカリストの方々にとって必要な基礎知識となりますので、ぜひ参考にして頂きたい内容となっております。
声区について

声区(せいく レジスター Voice register)とは、声帯の震え方による音色の違いのことを指します。
声区論で語られる幾つかのパターンのうち、ASSORT MUSIC SALON では「二声区→三声区→声区融合」といった流れでご自身の発声と向き合う事を推奨します。

二声区では、モーダル・レジスターに含まれるチェストボイス(地声 ・表声)、ファルセット・レジスターに含まれるヘッドボイス(仮声・裏声)を活用して歌唱するスタイルの事を示します。

三声区では、チェストボイスとヘッドボイス、さらにミドルボイス(中声)と言うチェストボイスとヘッドボイスの両成分を混ぜた発声方法を加えた声区になります。

声区融合とは、発声出来る音域(レンジ)のどの音高(ピッチ)も、チェストボイス・ヘッドボイス・ミドルボイスどれでも発声することが出来る状態を示し、この状態をミックスボイスと呼びます。
音域と混同されがちですが、声質と音域を連動させて考える捉え方が声区となります。
若干ややこしいですが、声区融合でもあるように、高いチェストボイスもあれば低いヘッドボイスも存在するという事です。
声楽におけるレジスタ
歌唱やその訓練において、主に発声者の体感、諸器官の働き方の違いで声を分けるとき、一連の声のシリーズを声区(レジスタ)と呼び、音色で分ける「声種」とは区別される。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B0%E5%8C%BA
詳しくまとめた関連記事は後日公開します。
チェストボイスについて
モーダル・レジスター内での分類

モーダル・レジスターに属する声質では様々な声の出し方が研究されていますが、代表的な声の出し方は3つとなります。
スピーキングボイス、スロートボイス、チェストボイスと言います。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
スピーキングボイス(地声)
スピーキングボイスとは、一般的には「会話で使う声」です。
日本だと「地声・話し声」と呼ばれます。
モーダル・レジスターに分類されます。
基本的には実声成分を多く含む響きが特徴です。しかし、人によって個人差があり「本人が一番話しやすい声」といった非常に曖昧な領域になります。(時折、裏声ベースで話すような方も少数でいらっしゃいますが、それは裏声です。)したがって、「おおよそモーダルレジスタに含まれるであろう」という定義で進めることとなります。
歌を歌うには倍音成分が少なめで、口の奥の共鳴腔=中咽頭が意識的に開放していない傾向の響きでもあります。
特に国内圏の日本語を母国語としている日本人は中咽頭が狭めで発声する傾向があります。
スロートボイス(喉声)
スロートボイスとは、「喉から搾り出すような声」になります。
日本だと「喉声」と呼ばれます。
モーダル・レジスターに分類されます。
スピーキングボイスの領域にも含まれます。
喉頭(喉仏)のポジションが高い傾向にあり、声帯が前後に張っている状態で響かせる発声方法です。
ポップス歌唱の中では一般的に「苦しそう」といったネガティヴな印象を与えてしまう発声方法でもあります。演技の世界では苦しそうなシーンでの表現法として活用されます。
声変わり(変声期)の男子中高生や、喉声で張り上げる歌唱を行う方に多い傾向があります。
チェストボイス(胸声)
チェストボイスとは、「胸の空間を響かせた声」です。
日本だと「胸声・実声」と呼ばれます。
モーダル・レジスターに分類されます。
スピーキングボイスの領域にも含まれます。
実声成分を多く含む響きが特徴です。ダンディな響きで、胸郭(肺と肋骨・胸骨の空間)が低音でジリジリと振動するような声の厚みを感じる声になります。
倍音成分を多く含むため、感動を生みやすい傾向にあり、ジャンルやテンポ問わず活用できる汎用性の高さも魅力です。
ポップス歌唱の際は、このチェストボイスを基軸とする事が多い傾向にあり、ボイストレーニングではスピーキングボイス・スロートボイスからチェストボイスに考え方をシフトしていく考え方が通説となります。
チェストボイスの出し方

さて、ここまでの説明の中で、ポップス歌唱の中で活用する声は チェストボイス であることが分かるかと思います。
チェストボイスを発声する方法は、様々な理論・流派・スクールによって言い回しが異なる場合がございます。
この記事でお伝えするポイントは「2つ」とさせて頂き、集約してご紹介致します。
2つのポイント
チェストボイスを発声するための、2つのポイントは以下の二つです。

チェストボイスの2つのルール
- ①ダンディ
- ②半笑い
①ダンディ とは「喉頭を下げ、胸郭で低音成分を増幅させながら発声する」と言う意味が込められています。
簡単にお伝えすると、アクビのノドの状態で歌う、と言うことです。
しかしここで注意すべきは「やりすぎ注意」と言うことです。こもりすぎるような声質ではいけません。あくまでも喉仏を軽く下げるような意識が重要と言うことです。
胸の上(胸骨あたり)に手のひらを当て低い声を鳴らすと、手のひらにジリジリと低音の振動が感じられると思います。
この胸郭の低音振動をどんな音域でも常に鳴らし続けることがチェストボイスの基本となります。
この時は若干重ためでこもった印象の声質になっているかと思います。ここに「半笑い」の要素を加えていきます。
②半笑い とは「口角を上げ、頭蓋骨の空間を共鳴させ、倍音を輝かせる」と言う意味が込められています。
上アゴ(硬口蓋+軟口蓋)から拡散する倍音を活かす考え方です。
ダンディな響きを鳴らしながら、半笑いの口角を作ってみてください。「アハハハ…」といった愛想笑いのような笑い方で充分です。
そうすると、声の印象が若干明るくなったかと思います。これで理想的なチェストボイスが完成しました。
この ①ダンディ ②半笑い を抑えるだけで、簡単にチェストボイスを演出することができます。
この声の状態が、体の空間(共鳴腔)が一番開放的に響いている一番「イイ声」の状態になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ご自身の声のコンディションを確認し、スピーキングボイス・スロートボイス・チェストボイスのどれに該当するかを見直すキッカケになれば幸いです。
艶やかな声を維持しながら、より魅力的な歌声を目指していきましょう。
ぜひこの記事の情報を参考に、あなただけのチェストボイスを作り上げてください!

